歌ってみた録音ガイド
「いい音で録音したいけど初めてでわからない」
「もっとクオリティを上げたい」
という方向けにガイドをご用意しました!
あくまでこれは手段の一つで、目的に応じていろんな方法があることを前提として、
いい作品作りのサポートができれば幸いです。
●マイクと口の距離
できれば定規で12cm~15cmほど間隔を取っていただいて、可能な限り一曲通してその距離・位置関係を維持してください。
ポップガードをお持ちの場合、マイクから5cm~10cmほどの位置に挟むと自分との位置関係の目安にもなり、
わかりやすくなるかと思います!
ただしこれは基本的な設定ですので、もし表現の一環として「耳元で鳴るような近い音にしたい」「徐々に遠ざけたい」など
目的がある場合はその限りではありません。慣れてきたらチャレンジするのも楽しいです!
また、使用しているマイクや部屋によっても大きく違いがあります。録れた音を確認してみて、少し全体的に遠い、あるいは環境音が入りすぎていると感じたら少し近づいてみるだけで改善したりしますので、ぜひ試してみてください。
●ポップガードについて
・マイクは直接息がかかると「ボフ」というノイズ(「吹かれ」と呼びます)の発生につながってしまうので、
録音の際は通常ポップガードというフィルターを口とマイクの間に挟みます。
お持ちでない場合は、対策として「口の正面ではなく少し斜め上から口を狙う」イメージでマイク位置を調節してみてください。
自分が声を出しながら手を口元にあててみるとわかると思いますが、意外と息は下向きに出ています!
ただし角度をつけすぎると音が遠くなったり芯のない音になってしまうので、ほどほどに。
●オーディオインターフェース、録音ソフトの設定
内蔵されているエフェクト系(EQやローカットも含めて)すべてOFFで録音をお願いします。
そしてゲイン(音量)の設定ですが、多少小さい分には大丈夫ですので、歌の中で一番大きい声を出したときに波形上で-6dBくらいになるようなイメージで録音されると音割れが発生せず安全です!
反対に、デジタル録音では音量に限界があります。
その線を少しでも超えてしまうと音割れ(クリップ、ひずみ、とも呼びます)が発生します。
程度にもよりますが、これはこちらの処理でも基本的に取り返しがつかない部分ですので、ご注意ください。
「良い歌が歌えたと思ったのに聴き返してみたらサビで音が割れてしまってた…」みたいなことは本当にショックですので、
上記の本番RECと同じ距離感、設定で、歌う前に大声で一度テスト録音してチェックしてみてください!
●部屋の環境
できるかぎり空調、車の走行音、ヘッドフォンから漏れるオケの音など、そういった「歌以外の音」が極力入らないように気を付ける必要があります。(ある程度ならノイズ処理できます!)
気温によっては大変ですが、録音の際だけでもエアコン等OFFにしたほうが間違いないですね。
また、音というのは固い壁と平行に向かい合って声を出すと鏡のように反射が起こりやすくなります。
できる限りこういったマイナスな部屋の鳴りは収録しないようにしたいので、
物理的に無理がなければ
目線の直線上に壁がない状態、四角い部屋でしたら部屋の真ん中の方に立って、離れた角に向かって声を出す
と随分解消されます!
また反響音の大きさは実際のところ壁の材質にもよるのですが、簡単にチェックできる方法としては
壁や窓の近くで手を叩いてみた時に「ビン!」というような反響が聞こえたらその壁、あるいは部屋全体が要注意かもです!
影響が大きそうだなと感じる場合、手近なものですとコートやブランケットなどを壁にかけるだけでも反響が軽減されたりしますので、試してみてください!
イメージとしては
声を「口から真っ直ぐ出るレーザー光線のようなもの」だと捉えた時に、それをできるだけ反射させないような配置・環境
で歌いましょう、という感じですね!
●パンチイン(部分的な別録り)について
「今回のテイク全体的にすごく気に入っているけど、この歌詞だけ噛んでしまった…。」
「ここだけ録り直したい…。」
「AメロとBメロとサビを全部バラバラに録音したい」
といった場合に、部分的に別録りをする機会があるかと思います。
その際にお気をつけいただきたいのが「別録りと感じさせない音」にすることです。
その際のポイントとしては、録り直したい部分の前後も含めて歌うことです。
少し気を付けるだけで自然に元の音と繋がって、通して歌った質感になりやすいです。
何故なら、これはブレス(息継ぎ)の長さや言葉のテンション感などが適切に合っていないと聴き手は漠然とした違和感を覚えてしまうからです。
例えば
「(ブレス)うーみーはーひろいーな おおきーいーなー」
と歌って録音した場合、「ひろいーな」の音程だけが気に入らなかったとします。
その場合に
「(ブレス)ひろいーなー(録音終了)」
としてしまうと、
本来の「うーみーはーひろいーな」という流れが途切れてしまい、
かつ、その後の「おおきーいーなー」を歌うための息継ぎを無視して、
余計に語尾を伸ばしてしまったり、息を吐ききって「ひろいーな!」と終わってしまったりします。
これにより接続が悪くなってしまいます。
なので、ご自分でテイクを繋ぐ際、もう一度
「(ブレス)うーみーはーひろいーな おおきーいーなー」
まで歌って、いらない部分をカットするほうが自然に繋がるというわけです。
またブレスにも「はっ」と素早いタイプや「(…はぁーーー)」と静かでゆっくりなタイプなど様々です。
それも合わせると質感が揃ったりもします。一度お試しあれ!
録ったもののうまく繋げないという場合は無理をせず、どちらのテイクも別々でお送りください。こちらで可能な限り自然に処理します!
●歌データの形式
・モノラル
・拡張子をWAV、
・ビットレートを24bit、
・サンプリングレートを48kHz
にしていただくと音声データとしてはプロの現場でも使われるじゅうぶん素晴らしい状態ですので、
参考にしてみてください!(よくわからなければWAVであれば最低限は大丈夫です!)
録音品質をぐっと引きあげるポイントは以上になります!(思いついたら更新します、、笑)
肝心の歌に関しては「多少音程が外れている」、「リズムが少々速くなったり遅くなったりする」
というのは歌手でも当たり前に起こることで、それを世に出す前にしっかり調整しています。
正確に歌えるようにと気を遣い過ぎず「表現する」という意識で言葉の発音やノリを大切に、伸び伸びと歌う
ほうが仕上がりはずっとよくなります!
もちろん何度も録り直しができるというのがセルフレコーディングの最大のメリットなので、
ご自身が「今の自分にこれ以上はない」と思えるようなものをお渡しいただくのが最善です!
多少の音程やリズムは修正できますが、滑舌や発声は修正が難しいポイントですので、
慎重になり過ぎずに歌いたいように歌いきることが大切ということですね!
何かわからないことや気になる点、その他何でもありましたらお尋ねくださいませ。
よい録音になることをお祈りいたします!!